ズレがあるってご存知でしたか?

電子天秤測定値ズレ発生の注意事項。

電子天秤、企業の研究部門、開発部門、品質部門によく使用される小型分析機器の一つです。

その天秤が日常で本体故障以外の原因で正確測定できなくなることがあります。

今回は、そのいくつの注意点を。

  1.  水平
    作業スペースが傾くになると、測定値のズレが発生します。
    ポイント:水準を取れた場所に天秤を設置すること。
  2. 温度
    作業環境の温度が変化すると、測定値も変わります。
    測定前にゼロ/リセットしたが、
    ポイント:作業環境温度を天秤に適切範囲内管理すること。
  3.  湿度
    作業環境の湿度高くなると、吸湿しやすいサンプルの場合、サンプルが吸湿して、測定値が高くなります。
    ポイント:作業環境湿度を天秤に適切範囲内管理すること。
  4.  空気
    空気の流れで、風が起こし、その風が測定皿に触れると測定値のズレが発生します。
    風の影響しやすい場所:部屋の出入り口付近、エアコン/換気の吹き出し口、除湿加湿器の動作範囲、人が良く通過する通路、設備排熱口付近、扉開閉棚付近等。
    ポイント:影響しやすい場所を避けて設置する、防風工夫する。
  5.  振動
    振動の影響で、測定値のズレが発生します。
    よく受ける振動原因は、同じ場所/フロア/建物に設置している振動激しい設備の動作振動、壁後ろのエレベータの動作振動、排気ダクトの吸引振動、室外交通振動等。
    ポイント:電子天秤を振動源を避けた場所に設置する(例え一階の荷重壁側)、或いは防振マット/シート/台(除振シート)を使用することで、振動影響が減らすことは可能です。
  6.  電気:
    1. 電源
      同じ配線ラインに接続されてるほかの設備の立ち上げ、シャットダウンなどの動作による、電圧電流不安定の原因となります。その不安定な電圧電流は電子天秤の測定に影響を与えます。
      ポイント:

      1. 高容量設備と別配線を使用すること。
      2. スタビライザーを使用した電源を使うこと。
    2. 静電気
      静電気で、帯電電荷の影響で測定値のズレがあります。
      ポイント:静電気対策した環境で電子天秤を使用すること。(静電気除去装置使用する場合は、除電装置ファンの風は要注意です)
  7. 重力
    地域によって、緯度と標高の差で重力加速度(中国では磁場の差とも言います)が異なります。その差で、測定値のズレがあります。
    ポイント:

    1. 電子天秤の実際使用する現地で校正(キャリブレーション)を行うべきです。

 

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