中国製造2025無錫市3年行動計画の解説

前回は無錫市3年行動計画についてお知らせしましたが、無錫市経済情報委員会より、「中国製造2025無錫市3年行動計画の解説」という文書がHPに掲載されています。

http://www.wuxi.gov.cn/doc/2017/04/05/1299085.shtml

 

知能化の方向性を各企業に示す

無錫市政府では、無錫市の工業化が中後期であり、海外を含む他地域との競争のためには効率の向上が必要であることを強く認識していまそのために各企業が検討すべき具体的な方法について、様々な方法があるため、整理して列挙して示しているという形になります。

 

具体的なプロジェクトのリストも

また2017年に製造業の自動化を目的とする180個の具体的な企業名、またIoTや先進ネットワークを利用した生産プラットフォームの改革プロジェクトの一覧など、複数の具体的な情報を含むエクセルファイルなどもダウンロードできるようになっています。

 

各企業の投資計画金額も5000万元から30000万元と非常に大きく、現在この分野が各企業にも重視されていることがわかります。自動化設備の導入などが費用のメインではあると思いますが、区別に並んでおり、後半の新区には日系や欧米系の企業もありますが、とくに前半、江陰、錫山、恵山の中国企業の数の多さと金額の大きさに驚かされます。日系の自動化支援関連企業と製造知能化を提供するIT企業にはまだまだビジネスがあるのではないでしょうか。

以下要約になります。

 

「無錫市3年行動計画の解説」

中国製造2025は、新世代のITと製造業を融合させることを主な方法として、知能化を推進して、中国製造業を再び競争力のあるものとします。「江蘇省行動要綱」はそれを省レベルで責任化することを定義し、そのための具体策を「3年行動計画」に落とし込んで製造知能化を加速させます。

 

工業化中後期にはいっている無錫では、すでに生産転換が始まり、効率を向上させることに焦点が移っております。市場の競争は大変厳しく、労働力のコストはあがっており、リソースの確保の負担が激しくなるなど、体制の制約がますます増えております。製造業の知能化を推進することにより、無錫市全体の製造業の効率を向上させ、産業展開を促進することで、無錫の現代産業をより一層高い所へ押し上げ、無錫産業のオスの風を高めることに、非常に現実的な意味があります。

 

昨年末には13回2回の全体会議において、知能化は未来の製造業の重要な方向性であり、無錫の製造業が率先して知能化へ転換を進めることを決定しました。ITと製造業の深い融合が、無錫全体の知能化につながり、「知能化は強い市を作る」を実現します。

 

無錫市はこれまで複数回にわたる有識者会議、勉強会、見学会を通じて具体策について検討してきました。無錫市の情報局、工商局、社会局、品質監査局など多くの部門を横断して意見を集約して検討を重ねてきました。その後3月の常務委員会会議によって会議決定をし、さらに市政府の精査、最終調整を行い、最終的な「3年行動計画」を発布しました。

 

(以下は前回紹介した、製造知能化の具体的な方法の列挙になります。製造建屋の近代化、設備、自動化の近代化、ITおよびIoTの利用、人材レベルの向上など)
(付録・ファイル)無錫市内で現在製造の刷新が予定されている企業の一覧のエクセル