人不足注意報

iPhone発表の季節が近づいて来ました。例年通りであれば9月には発表されます。個人的にはリーク情報に一喜一憂していますが、気が気ではないのが仕事面での人員確保です。9月の発表に備え生産は開始され、関連製造メーカーは臨戦体制で臨んでいるはずです。無錫でも既に数万単位の募集要項が配布されております。

しかしながら状況は逼迫しております。特に昨年は暫定派遣法の影響もあって、採用コストが急激に上昇しました。一昨年比較で2〜3倍になりました。今年は、恐らく7000元を超えるとの予想です。iPhoneのメジャーアップデートの年というのが大きく影響しています。

人材は大きく移動

人員確保のリソースは2つあります。既に無錫在住の人と外地から移動してくる人です。地元にある人員の数は限られています。そこで外地に人を求めるわけですが…。先日こんな事が起きました。人員確保に雲南省へ出張する計画を立てていました。既知の学校関係者を当たることが目的です。しかしながら、直前になって断りの連絡が入ったのです。そ理由を確認していくと、地方政府から人材・人員を流出させないようにとの指示に辿りつきました。

そこには内陸の人員事情があります。沿海部でも内陸でも大規模工場が立つと周辺地域の人材が一気に吸収されます。内陸部の人材不足は、沿海部ほど深刻ではありませんが、例えば近くに台湾地区系のEMS工場が立つと、他の工場は人集めが出来なくなります。当然、外地へ人材が流出してしまうのは極力避けたいと地方は考えます。それが、地方労務会社や学校期間などへの政府からの流出防止指示という形になります。

沿海も内陸も

例えば、台湾地区大手EMSなどの大規模工場は、中国のあらゆる地方にあります。列挙すると…、深圳、郑州、深圳鸿观、惠州龙溪、佛山、中山、南宁、昆山、淮安、南京、常熟、杭州、上海松江、太原、晋城、烟台、北京、天津滨海、河北廊坊、河北秦皇岛、营口、武汉、嘉善、重庆、成都、龙华、衡阳、长沙、河南南阳、重庆、河南、江苏阜宁、江苏准安、河南济源、河南睢县、山东菏泽、山西太原,山西晋城…。どこも数千から万の単位の人員が動きます。これらの工場立地状況を見るだけでも、既に中国全土で人員確保が命題なっていると分かります。

人員不足に直面するたびに思うことですが、1)人員リソースがどこにあるのかの確認、2)その地域や付近の製造業進出動向などの確認、或いは3)リソースの分散化などをしておくことも大切な課題なのだと思います。

(HAPJOB 佐藤)