四川で人探し…

私の仕事は、製造請負・人員外包を日系企業に提案する事です。お客様を探すのが仕事なのですが、昨年は人材市場が逼迫していて良いご提案が出来ませんでした。無錫での人員確保は年々難しくなっているようです。しかし、中国の人口は14億、15億とも言われており、人が不足というのも納得がいきません。ましてや華東地区は日系を含む外資企業が多く、比較的働きやすい環境を提供できているとも考えています。

まだ内陸部には2億人弱の農村居住の若年層がいるという話もあります。また、四川省や安徽省など人口規模が大きい省では何千何万の学生が毎年卒業するのです。その為、どこの国でも変わらないと思いますが、学校の先生方の仕事として卒業生のための職探しがあります。

昨年は、四川省へ出向きそんな卒業生あるいは卒業を控え実習を待つ生徒を求めました。まず飛行機で重慶へ、そこから長距離バスに乗って約三時間、山間部にある四川省でも大分田舎の街へ向かいました。山あいに高層住宅がひしめき合っており、人口は60万もあるそうです。街をゆく人の多さに驚き、十数年前の中国の熱気を感じました。あらためて中国には人が多いという事実を実感しました。

内陸には人がいるのであれば、なぜ無錫には人がいない?という疑問も少し解けました。まず、先生や学生を含めた職を探す方々は、良い職場があればと言います。学校の教育・育成体制を説明される先生の話を聞きながら、実際の職場環境とのギャップがあるなと少々感じました。学校では、ある特定の技術や分野に対しての教育をしていますので、それ以外は就職対象外になってしまうわけですから。それから危険性のある職場も敬遠されがちです。

このギャップを埋めていくには、実際に人を使う側の企業様も、また学校や生徒等の働く側も、そして私たち人力資源の会社の人間も歩み寄りが必要なのだなと感じた次第です。