●そして假日広場
前回、前々回と日本人向けの飲み屋が無錫大飯店界隈から假日広場に移って来たところあたりを書かせていただいた。今回は假日広場に移って来てからを書こうと思ったのだが、それは現在に繋がるところも多いので、皆様の方がよくご存知ではないかと思い、さわりだけ書かせていただこうと思う。
2006年くらいからだろうか、日式クラブも假日広場に移動し始めた。この頃は日本人が増加傾向にあり、クラブだけでなく、日本料理店も大儲けしていた時期ではないだろうか。今も健在の酒亭蔵などは、今までの無錫にはなかった創作日本料理で結構衝撃的であった。クラブは大型店が人気となり、小さな店はなくなっていった。無錫大飯店界隈全盛期の頃は60以上を数えた飲み屋も今ではバーを含まず10店舗ほどになってしまった。バーは増えたけれど。
●増えるバー
5年ほど前からになるが、バーが増えた假日広場。クラブでもなく、スナックでもなく、ガールズバーでもない、カウンターだけでもない、無錫風バーとでも表現すべきかもしれない。元クラブのママやチーママ、元人気小姐、元日本料理店のママや服務員など、假日広場経験者が開店するのがお決まりのようだ。どうやら假日広場で一度働くと、そこから抜け出せない何かがあるようだ。日本人駐在者の接待も減り、大枚も叩かなくなったことから、ドリンク1杯50元で飲めるバーはどうやら流行っているらしい。しかし流行るとわかったら皆で群がるのがこの国の掟。假日広場で儲けるのは難しくなってきているのかもしれない。
●無錫ならではのバー
上海、蘇州にも日本人向けのバーは多いし、日本人留学生がアルバイトしている店もあったりで、何気に日本風なのだが、無錫はやっぱりなんだか無錫風で、それだけでも無錫ならでは感は否めないのだが、その中でも特徴のある店をいくつか紹介したい。
まずは「栞」。カラオケのあるバー。昔蘇州にあったカラオケスナックの小型版のようで、昭和の懐かしさを感じることができるお店だ。カラオケ好きの人にはオススメ。元々日本料理店をやっていた2人のママが始めたのだが、つい最近また日本料理店にも乗り出している。
「北斗音楽酒場」。生演奏が聴ける日本人経営のライブハウスバー。生ドラムなどの楽器も常備されているので、いつでも演奏をしに行けるお店。こう言った感じの日本人が気軽に足を運べるライブハウスは上海や蘇州にもない。チャージも取らないので、たまに雰囲気を変えて飲みたい人にもオススメ。もちろん音楽好き、演奏するのが好きな人には超オススメスポット。
チャージを取らないといえば、「Grace」も取らない。ボトルを入れておけば、無料で飲める日もあるってことだ。ウィスキーなどのお酒は日本直輸入で揃えていることもあり、本物を飲みたい人にもオススメ。
無錫に住んで無錫で飲んでいるから気がつかないことが多いけれど、ふと外から眺めてみると、假日広場にもユニークな店があるもんだなあと思う。これからももっとユニークなお店や日本料理ができることを期待したい。