常州の工場と労働者について

先日、工場移転先の調査依頼で常州を訪問する機会が有りました。

常州は無錫よりも小規模といった印象を持っていたのですが、招商局の方の話では、人口500万人を抱え、日系企業も600社、日本人も700名ほどいるとのことです。そして、増えているとか。無錫では、日本人が減ったと耳にしますので反対ですね。
とは言え、日系企業の中国進出も2008年のピークから大分減っており、招商局の仕事も難しくなっているそうです。ピーク時には、毎日2〜3社の受け入れをしていたとか。

さて、この常州訪問ですが、二つの発見がありました。

一つ目は、労働者活用についてです。

常州には約280万人の労働者人口がいるそうですが、総労働力の外地:内地割合が、1:4と地元人口が多くなっています。多くの日系企業でも、従業員の80%ほどを地元労働者で占めているそうです。ここ数年で、採用環境は厳しくなっているようですが、無錫と比較すると大分穏やかだと言う印象を受けました。大規模な人海戦術型の工場が少ないためでしょうか。

と言うのも、昔から小規模工場が多いという土地柄だそうでうす。そういう意味では、中小企業に向いている土壌なのかもしれません。開発区はいくつもあるのですが、いずれも住宅区が電動自転車で20分の距離に位置しており、通退勤の便が良いように出来ています。家族が工場で働いていることも多く、工場で働く風土/環境もあると言っていました。また、技師(作業者)養成の学校があり、多くの技能を学べる様になっているます。毎年三千人ほどの卒業生がいるようなので、新卒採用を目的とした学校との情報交換も有効かもしれません。

無錫での人活用という意味では、常州の卒業生にせよ、内陸部の研修生を採用するにせよ、学校との協力関係はとても大切のようですね。この2年無錫で人探しに苦労していた私からすると、、、だいぶ羨ましい環境です。もう少し常州の研究をしてみようかなという気になっています ^ ^

もう一つの発見は、レンタル工場についてです。中国の工場というと、煉瓦造りのイメージが強かったのですが、最近は日本とほぼ変わらないものが準備されています(写真参照)。見学させて頂いた工場は、面積5000平米、軒高10米の新築物件でした。クレーン対応可、屋根の断熱材と明かり取り、ぱっと見も日本のそれと変わりません。工場団地内も面している道路もコンテナが通れるサイズ。ガランとした工場はそっけないものですが、どんな工場になるのか楽しみです ^ ^

今回案内してくれたパクさん、ありがとうございました。

 

 

 

(HAPJOB 佐藤)